「セルフフットケア」〜足の爪ケア(基本編)〜
このコーナーでは、毎月、足のケア専門家・フットケアスペシャリストが自宅で3分簡単「セルフフットケア」法をお伝えしていきます。
私は、普段、フットケアサロンと呼ばれるところで、かかとのケア、爪ケア、そしてリフレクソロジーなどの「足」のケアを専門的に行っています。ご来店されるお客様がご利用される約6割のケアは、「足の爪ケア」です。 お客様が自己流でケアされた足は、爪のまわりの皮膚が痛んだり、爪が皮膚に巻き込んで変形をしてしまったり、分厚い爪になってしまったりなどの状態で、その後、自分ではどうやってケアをしたらいいのかわからない。といったお悩みが多いのです。
第4号では、「足の爪ケア」(基本編)の方法をご紹介します。
足爪の理想的な長さや形状をご存知ですか?
足爪の理想的な長さは、指と同じ長さです。また、形状は、「スクエアオフ – square-off」と呼ばれる形です。それはなぜか?をご説明いたします。
図1. 足爪の理想的な長さと形状
図1に示す通り、足指の末端部の骨(末節骨:まっせつこつ)は、足指の先端部まで至っておりません。 そのため、末節骨がない部分の指先は、やわらかくフカフカしています。足指でしっかり、大地を踏みしめて、力強く安定感のある歩行をするためには、このやわらかくフカフカした部分を「足の爪」が補っているのです。以上の理由から、足爪の長さと形状は、「指と同じ長さ」・「スクエアオフ(四角形の角がとれた)形状」が理想的なのです。
足爪のケアの方法(基本編)
1. まずは、足を清潔に洗いましょう。洗い方は、第1号(https://www.beauty-up.jp/rensai/rensai5/post-42.html)をご参照ください。入浴後、もしくは、足浴後に、足を拭き取りましょう。
2. ネイルファイルで爪を削りましょう。
Step1:
ネイルファイルは、利き手で優しく持ち、爪の先端部を一方向に、足指と爪が同じくらいの長さになるまで、ヤスリましょう。往復がけはNGです。
Step2:
スクエアオフの形状を作るために、爪の角を優しくヤスリましょう。爪の根元から先端部に向かって、ストロークします。角を取りすぎて、ラウンドネイルにならないように気をつけましょう。
Step3:
爪先端部の面取りをしましょう。上から下に向かって優しくストロークしましょう。ストッキングが触れても破れないように、ひっかかりがないようにしましょう。
Step1〜3を1-2週間に1度の割合で行うと、常に理想的な爪の長さと形状を保つことが可能です。
伸びすぎてしまった爪には、足専用の爪切りを使ってもいいでしょう。
足専用の爪切りは、深爪になりにくいような形状の刃先に工夫されています。
爪切りでカットする時も、爪の先端部は、円く切らずに、まっすぐ切ります。この後に、ネイルファイルStep1〜3の手順で爪を整えましょう。
足指と同じくらいの長さ、スクエアオフの完成です。
おわりに
足の爪は、歩行時に靴の中で圧迫されやすく、割れたり、厚くなったり、変形したり、また、不衛生になり感染症になるリスクがとても高いです。日頃から足爪のケアを正しく丁寧に行うことで、トラブルを未然に防ぎましょう。
皮膚の状態に異常を感じる場合は、靴が足に合っているのか? 水虫などの皮膚疾患の疑いはないか? なども考慮に入れ、お近くのシューフィッターや医療機関に相談すると根本改善につながるでしょう。また、自分ではうまくケアできない場合は、足のケア専門家(フットケアスペシャリスト)にケアをお願いするもの安心ですね。
◆オススメのケア用品
Credo(クレド)マニキュアファイル/ドイツ製
Credo(クレド)足用爪切り/ドイツ製
http://www.sanaru.co.jp/05foot/05_00.html
桜井祐子 Yuko SAKURAI
足のケア専門家(フットケアスペシャリスト)
足の専門店PEDI CARE 代表
足の専門校SCHOOL OF PEDI 校長
一般社団法人日本トータルフットマネジメント協会 理事長
一般社団法人足育研究会 経営企画委員 フットケア部会
筑波大学大学院人間総合科学研究科修了 体育学修士
足の問題を様々な視点から保存的に改善するために、ドイツ式メディカルフットケア ポドロギーをベースとした角質ケア、足爪ケア、巻き爪ケア、リフレクソロジー、ボディケア、インソール作成、靴調整などのトータルフットケアを提供するフットケアサロンを開設。足の専門家育成のために、医師・看護師・介護福祉士・セラピスト向けにスクールで指導にもあたる。著書に「サロンワークに役立つ実践フットケア」(フレグランスジャーナル社)。 NHK出演、書籍、雑誌執筆、講演多数、現在筑波大学大学院人間総合科学研究科スポーツ医学専攻博士課程にてフットケアの研究活動を行っている。
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